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VIDES JAPANの取り組む社会問題と将来

VIDES JAPANの取り組む社会問題と将来

2020/10/29 | 事務局からのお知らせ

VIDES JAPANは、1994年の発足以来、幅広い国内課題、国際課題に取り組んできました。そして、サレジオ会のドンボスコの精神に基づき、若者の教育をテーマとした活動を続け、教育開発は活動の上で、一つのキーワードとなります。

2020年の現在でも、19世紀のイタリアと同じく、若者の教育は、大きな課題となっています。ローマにあるVIDESの本部では、フランシスコ教皇の呼びかけによる開催となるGolobal Compact on Educationの資料の一環として、世界中のVIDESの活動の一部を、提出しました。その中に、VIDES JAPANの抱えている課題、取り組んでいる活動についても、触れられています。

現在、コロナウイルスの影響の中で、多くの活動が困難な状態となっております。しかし、そんな中でも、こうした形で情報を発信し、世界と繋がれることを、一つの励みにしていければと思います。以下の本部からのビデオでは、時間の関係上、一部の言葉のみが引用されています。従って、以下で、VIDES JAPANが本部に提出したテキストを載せさせて頂き、現在のVIDES JAPANの活動の記録となれば幸いです。

3つの課題

コロナウイルスの影響があり、VIDES JAPANも、現在は国内での活動を中断しております。しかし、こうした新たな状況の中で、日本国内では新たに以下に状況に直面し、新たな取り組みを考えております。

①在日外国人の方々が抱えている問題
日本政府が、海外の人々を働き手として導入し始めたことで、特にアジア国籍を中心とした、多くの外国人の方がおり、東京周辺では、一種の共同体を形成しています。その共同体の一つが、教会にも存在しており、彼らは現在の混乱の中、食事、衣服などの基本的な生活品を必要としています。

彼らは現在、学校にも行くことが難しい関係上、友人、先生などとも、話をし、悩みを相談することが難しい状態が続いており、教会はそうした人々が安心でき、自分の考えるいることを共有し、受け入れてもらえる場所を提供することも、重要な役割だと感じています。

②東日本大震災の痕跡
2011年、日本の東北では、大地震を経験し、多くの被害がありました。そして私たちは、現在でも、それからの復興の中途の状態です。しかし、その中でさらにコロナウイルスの影響もあり、衛生管理、食力不足、家庭環境の問題など、多くの課題を抱えています。

③全国の連携の不足
私たちは、活動を国内で多く展開している一方、他のサレジオ会の共同体、他の修道会、信仰共同体との連携が、不足しているとも言えます。例えば、イエズス会や教区の司祭たちとの協力が、現在求められています。そうした連携によって、現在のコロナウイルスの被害による課題、そして国際課題にも、取り組んでいくことができると感じています。

3つの利点

①地元の共同体の文化の強さ
日本は、共同体の基盤として、お互いに助け合いの中で、歴史を発展させてきました。そのため、絆と呼ばれる共同体独自の結束を持っています。その絆に加え、私たちが現代の技術やそれを使用する熱意があれば、国内のあらゆる問題に対して、多くの地域の共同体が一丸になって、取り組んでいくことができます。

こうした進展を遂げていくためには、若者が主人公として行動し、日本の全国の共同体を、現代の方法で繋いでいくことが必要です。
VIDES JAPANも、そうした機会を若者に提供できる団体であり、今後若い人たちが、学問的にだけではなく、信仰の上でも、大きく成長できる場所を提供することができます。

②高度な教育の質
日本の識字率は、世界的にも高く、教育の質も高いことで有名です。日本の教育が、丸暗記に徹していると、国際的には批判を浴びることもあります。しかし、日本の教育水準の高さは、大きな飛躍の可能性を持っており、現在でも、国際化する中で、新たな道具、活力のある先生方と共に、新たな教育体制を作ろうとしています。

VIDES JAPANも、若者に対して、主人公となって行動し、国際問題について考え、議論をし、解決策を見出していく場所を、提供することが可能です。

③世代間を越えた交流
日本は高齢化社会と言われています。その一方、世代を越えた交流が盛んに展開できる場所でもあります。
若い人々は、年上の人々を尊敬し、多くの意見を、様々な角度で獲得し、本当の意味で、多くの人を率いる主人公として、活躍できます。
VIDES JAPANも、高度に世代間交流ができる場所であり、若者にとって、多くの人々との出会いを通じて、自分の人生を豊かにすることが、可能な場所となっています。

3つの積極的な要素と現状について

①国内、国際共同体の両立
以上で挙げたように、日本には多くの国内の課題を抱えています。それらを解決していくためには、日本全国でのネットワークの構築が必要です。サレジオ会の共同体だけではなく、他の修道会、各教区との関わりも増やし、課題解決のために実行をしていくことが必要であり、今後、日本はそれができる能力があります。

例えば、東京郊外では、ベトナムの共同体があり、在日のベトナム人に対して、衣服、食品などの生活用品を届けるボランティアがありました。VIDES JAPANは、そうした活動に積極的に参加し、地元の教区の司祭、イエズス会との協力体制のもと、活動を展開しました。

その中には、ベトナム人の自宅に物品を届けるために、ベトナムの共同体の人々が、日本語で住所を書く手伝いをするなど、悩みに寄り添った行動を、それぞれが進んで実行できました。

②全国的な世代を越えた交流
VIDES JAPANでは、高度に発達した幅広い世代間の交流が可能となっており、そのことで、多くの地域との活動が可能になっています。例えば、東北での活動は、VIDES JAPANの中に、以前東北に住んでいたり、働いていたりしたメンバーが主体となり、活動ができます。また、地元の教会共同体の助けもあり、実行に移すことができます。

東日本大震災の際には、多くの人々が悲しみました。しかし、それと同時に、皆が一つの課題に立ち向かう姿勢ができました。その姿は、現在のコロナウイルスに立ち向かうことにも繋がっています。

③高度な教育と国際問題への取り組み
日本では、その高度な教育機関によって、進歩的に、国際問題を発信し、ドンボスコの精神をもとに、自ら主体的に行動する青年たちを、育てることが可能です。

主体的に行動する姿勢は、ドンボスコが大切にしていた価値観であり、サレジオ会としても根本的な精神となっています。
ドンボスコがトリノで青年たちに実践した教育の姿と、とても近いものを、実現する可能性はあるはずです。

日本の青年たちは、VIDESの世界大会においても、大きな役割を果たし、国際問題に対しても、積極的に、発言し、行動ができるようになっていくことが、今後の課題であり、可能性でもあります。

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