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参加者からの感想と内容の要約 ~在日外国人と共に生きよう~

参加者からの感想と内容の要約 ~在日外国人と共に生きよう~

2021/02/26 | VIDES

2021年2月21日(日)14時から16時、オンラインによるセミナーを開催しました。
NPO法人 北関東医療相談会 “AMIGOS” の理事・事務局長をしていらっしゃる長澤正隆氏を招き、講演をしていただきました。
その際のVIDES内からの感想を、一部の青年から頂きました。
その内容を、VIDES JAPANのボランティアの姿と照らし合わせながら、内容を要約してお伝えいたします。

厚生労働省によると、2019年10月の時点で、前年比において約13%増加し、その多くがアジア圏の方々で占められています。VIDES JAPANが本部を置く赤羽や、埼玉県川口市などでは、多くのアジア、または中東系の外国の方の姿を見るようになりました。私たちは、今回のNPO法人AMIGOSの長澤様のお話を通じて、彼らの抱える社会課題を知ることができました。

・外国人の方々の暮らしの具体例
長澤様のお話の中では、具体的に日本にいる外国の方々の暮らしを、お伝え頂きました。例えば、パキスタンの方で、路上で生活をしていた方が、同国の人々によって越谷市で発見され、現在春日部の家の屋根裏で、ビニールシートを引いて生活をしているという例がありました。

また、フィリピンの方で、在留資格がない状態で、日本に滞在をしていたため、医療を受けることができず、癌が進行してしまった方の例も、紹介されました。処置の開始をしようとした際には、すでにステージ4の状態、つまり末期になっており、最期を家族と過ごすために母国へ帰ることを進めらえれることになってしまいました。

医療に関する例は、多く存在し、出産が必要になった女性が、通常分娩で医療費の負担を全て自己負担しなくてはならず、NPO法人AMIGOSにて、毎回支援をしなくてはいけない状態になっている例もありました。

さらに、他の例では、埼玉県で十分な収入が得られず、労働資格がない状態で、許可なく働いているところを見つかり、収容され、強制送還が命じられましたが、現在は様々な理由で帰国が無図解く、仮に日本に滞在が許されている「仮放免」の状態の方の例もありました。

・医療支援の緊急性
上記の例のように、日本に滞在していても、適切な在留資格を得ることが困難で、仕事に就き、十分な収入がなく、それによって適切な医療も受けられず、命が危なくなってしまうケースが多くあることが分かります。NPO法人AMIGOSは、生命を守ることを最優先し、無料診断サービスを通じて、医療サポートを実施しています。

特に、現在、コロナウイルスの影響で、政府によって注意を受け、母国に帰ることになっているが、渡航が困難なことが理由で、一時的に日本滞在を許されている「仮放免」状態の人々が増えてしまっているとのことです。この状態の人々は、日本での基本的な医療サービスなどへのアクセスは全くありません。このような方々から受ける相談は、末期がんの状態での診療の依頼など、信じられないケースも多くあることが分かりました。

日本は、労働力の増加、国際化の促進を掲げ、多くの外国人を受け入れることとし、2019年から、技能実習生の枠も増加しました。これにより、日本で働きたい、家族を連れてきて生活をしたいという人も増えました。観光業などでは、日本の利点をアピールし、経済効果を狙っていると思います。一方で、こうした流れによって、多く押し寄せてくる外国人の方々を、十分に受け入れる態勢は、整っているのかどうかについて、疑問点があるのが現状です。特に英語を母国語にせず、言語の壁があり、日本企業での就職が困難な方々は、特に受け入れらえることが難しいのが現状です。

VIDESの今後と感想
VIDESもヨーロッパが冷戦後の経済不況を起こしている際に、女性のボランティアという当時画期的な形で、世界の抱える問題に立ち向かおうとしました。その後、VIDESはアジアに広まり、日本も多くの外国人が訪れる経済国になっていきました。

大きく成長をしているときには、必ず自分が気づかないところに、大きな問題を未解決のまま残してしまうことが多いと思います。今回のセミナーは、そうした私たちの見落としてしまう点を、強く強調するような内容だったと思います。